ふたつ星
ポンポンと頭を2回叩かれて、頭を拭くのが終わったと告げられる。
「コーヒーと紅茶どっちがいい?」
台所に向かいながら翔さんが問いかける。
「紅茶をお願いします」
少し控えめな声で答えると、翔さんが頷いた。
「わかった。ソファーにでも座ってろ」
今度は私が頷いて、ソファーに腰を下ろす。
そして、翔さんがお湯を沸かしている間にリビングを見回してみる。
必要最低限のものしか置いてないシンプルな部屋だった。
でも、どれも高価そうな家電だったり家具だったりする。
「翔さんってお金持ちなんですか?」
少し気になって、冗談っぽく聞いてみた。