ふたつ星
新しい生活の始まり
走って走って、息を切らして翔さんのマンションまでやって来た。
そしてチャイムを鳴らすとすぐに翔さんが出てくれる。
「おかえり」
久しぶりに聞いたその言葉に瞳が潤んだ。
「おかえり」
もう一度翔さんが言う。
「た、ただいま」
そうだ。
これからは、ここが私の帰る場所なんだ。
今日、この満天の星空のもと、私達の生活が始まった。