ふたつ星
翔さんの後姿を見送って一呼吸置くと、私はベッドにもぐりこんだ。
掛け布団からは太陽のいいにおいがした。
翔さんはものぐさに見えて、本当はきちんとしている人みたい。
部屋だってキレイに片付いているし。
私は、翔さんのことをまだ全然知らない。
だから今日から知っていきたい。
好きなもの、嫌いなもの。それから色々。
翔さんに関することなら何でも知りたいよ。
ふかふかの暖かい布団にくるまれて、そんなことを考える。
そうしていると、時計の秒針の心地よい音に誘われて眠りに落ちていく。
そして私は、これからの幸せな生活を夢見る。