ふたつ星


窓から射し込むやわらかな朝陽で私は目覚めた。



ベッドルームを出てリビングへ行くと、まだソファーで翔さんが眠っている。



そっと近付いて寝顔を眺めてみると、翔さんの髪が朝陽を浴びてキラキラと輝いている。



規則的な呼吸音が心地いい。



私は翔さんを起こさないように、そっと台所へ向かうと朝食の支度をしようとした。




しかし……



「食材が無い……」



冷蔵庫に入っているのはミネラルウォーターとビールだけ。



こんなに空っぽの冷蔵庫を初めて見た私は衝撃を受けた。




「どうしよう……」



冷蔵庫の中身とにらめっこしながら私は唸ってしまった。



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