ふたつ星
儚さ
私が翔さんの家に来て知ったこと。
翔さんは寝起きがあまり良くない。
食が細い。
娯楽関係の物を滅多に買わない。
そして、毎日河原に行く。
雨の日も傘をさして川沿いに佇んで川の流れを見つめている。
そのことが翔さんにとって、どういう意味があるのかはまだ知らない……。
だけど私も毎日の様に一緒に河原へ行って、そんな翔さんを見つめている。
河原にいる時の翔さんは、思いつめたように感じる。
だから、なかなか声を掛けられない。
そんな私に翔さんは一緒に来ても楽しくないだろって言うけれど、私は翔さんの側にいられるだけで幸せなんだ。