ふたつ星
そっと彼の横まで行き、腰を下ろす。
彼は私に気付いていないようで、目を閉じたままだ。
興味本位で彼の顔を覗き込んでみて、ハッと息を呑む。
透き通るような肌に、整った目鼻立ち。
睫毛も長くてうらやましい……。
ストレートの髪もサラサラで、思わず触れてしまった。
パシッ!!
私が触れた瞬間目を覚ました彼は、私の手を払いのけた。
「何?」
衝動的な行動だったから、理由を聞かれても困る。
「キレイだったから……」