ふたつ星
冬の寒空の下、私はあても無く彷徨った。
頬に伝う涙がどうして流れてくるのかわからない。
翔さんがいじめる側で、私を利用したこと?
それとも、追いかけて来て引き留めてくれなかったこと?
翔さんもわからないけど、私自身も全然わからない。
もう、何も信じられない。
また逆戻りだ。
光の無い世界に、絶望しか映らない世界に……。
辛い、辛い、辛い……。
心が悲鳴を上げる。
とめどなく涙が溢れ、私は道の真ん中に佇んで涙を流した。