ふたつ星
思わず出た答えは、感じたままの言葉だった。
しかし彼はますます眉間にしわを寄せて怪訝な顔になる。
「誰がキレイなんだよ……?」
「あ、あなたです」
そう言うと、今度は悲しそうな顔つきになった。
「俺はキレイなんかじゃない」
それだけ吐き捨てるように言うと、私をジッと見つめる。
髪と同じ紅茶色の瞳と目が合う。
「それより、お前は何であんなことしたんだよ?」
あんなこと…
昨日の“死のう”としたこと。
「別に大したことじゃないんです。ちょっと、いじめっていうか……」