ふたつ星
こんなに強い人はいない。
間違いを認めることはとても勇気のいることだと思う。
だって、いじめている相手が自ら命を絶ったとしても、いじめている側は自分が原因だなんて認めない。
目を背けて、そしてすぐにその“死”を忘れるんだ。
罪悪感なんて抱かない。
逃げて自分を正当化する。
私の嫌いな“いじめる側”はこういう人達の事だ。
翔さんはそんな人達と違う。
それなのに、一緒にしてしまった……。
翔さんは今もその死を胸に、罪悪感を抱いて苦しんでいる。
きちんと自分のしてきた事に向き合っている翔さんはもう、いじめる側じゃない。
私を助けてくれたんだから。