『好き』をあなたに
先に出た谷口君が少し先の廊下で待っててくれる。
「春菜」
そういうちょっとした優しさや春菜を呼ぶ声に、心がドキドキして、そしてポカポカする。
小走りに谷口君の所へ……途中、男子生徒の横を通り過ぎた。
「上野?」
─へっ?
振り返って──身体中から血の気が引く…。
耳の奥でガンガンと鐘が鳴っている。
『高橋克巳』
足がガクガクする…早く逃げなくちゃ…。
「春菜」
そういうちょっとした優しさや春菜を呼ぶ声に、心がドキドキして、そしてポカポカする。
小走りに谷口君の所へ……途中、男子生徒の横を通り過ぎた。
「上野?」
─へっ?
振り返って──身体中から血の気が引く…。
耳の奥でガンガンと鐘が鳴っている。
『高橋克巳』
足がガクガクする…早く逃げなくちゃ…。