『好き』をあなたに
あまりの出来事にぽかんと見てた春菜だが…
…今、なんて…。

「なんであんな事言うんですか!思い切り誤解されるじゃないですか!」

「あいつ、うるせーんだよ…。…それにほんとの事だろ?」

ほんとだけど!今の、なんか違ったし!

「お前…、なんでそんな所にいるんだよ」

春菜はあの人が乱入してきてから気付かれないように、屋上の隅っこへと移動していた。

「や…、怖いし…。」

「あの、これ以上お互い関わらない方がいいと思います!」

「何…?」

「私にも、谷口君にも良い事ないので!では、失礼します!」

春菜は後退りながら一気にまくし立て、お辞儀して屋上から逃げだした。

後ろで呼ばれたが聞こえないふりして振り向かなかった。



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