『好き』をあなたに
屋上から解放され教室に戻る。


「春菜!」

麻衣と加奈が手招きしている。


「どうしたの?」

加奈に手を引かれ席に連れて行かれる。


「D組に転校生がきたの、知ってる?」


─転校生?
「あ~、雄大君が言ってたよ?」


「何かすごいイケメンらしいよ。」


「へー。」


イケメンかぁ…興味ないなぁー。

「まぁ、春菜には谷口君がいるからね。」

加奈がニッと笑ってる。


「はぅ!…な、何が!」

さっきの熱がまた振り返して顔が熱くなる。


「噂をすれば……。」


麻衣が春菜の後ろを見る。

春菜が振り返るとすぐ後ろに谷口君が立っていた。




< 82 / 122 >

この作品をシェア

pagetop