どうしてこんなにも。
少しの沈黙。
それが今の俺には心地よかった。
優璃は俺の頭を撫でる。
俺はその手を掴んで、少し優璃と体を離す。
「ゆうくん…?」
優璃がその言葉を言い終わったと同時に。
俺は無意識に唇を合わせていた。
短いキスの後、優璃の顔は赤かった。
「も、びっくりした。」
自分の唇を押さえながらそういう優璃に、
俺は自然と頬が緩んだ。
「ごめん。」
俺はそう言うと自分の頬が緩むのと熱くなった顔を隠すように部屋を出た。
扉を閉め、ゆっくりと息を吐く。
「や、っべー…」
この日から、俺と優璃の、
幼馴染という関係が、
少しずつ、変わっていく。
好きという気持ちが、
膨らんでいく。