どうしてこんなにも。



俺は基本はクールキャラ。

優璃の前でもそれは変わらない。



「じゃあさ、俺と、ゆうが。

そうなればいいんじゃない?」



本当はこんな風に言いたいんじゃない。

優璃の目を見て、手を握って、

ちゃんと好きだよって言いたい。


けど、今の俺にはそんな勇気はなかった。


今のこの関係が崩れてしまうのが怖くて。

優璃をからかうようにしか言えなくて。



「…っ!?」



俺の発言に彼女は頬を真っ赤に染める。

ほんと、男に免疫ない。

あったらあったで俺はいてもたってもいられないんだけどな。


冗談だよ、って言おうとした途端、

優璃の腕が俺の首に巻きついてきた。


いや、首絞められたわけじゃないけど。



「…あたし、ゆうくんと、なら、」



その発言、俺はしばらく理解ができなかった。

びっくりしたって言うより、

なんだろ、呆気にとられた感じ。


優璃はそうやって言われたら、

誰とでもそういう関係になったのかな、?





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