どうしてこんなにも。
もちろん優璃がそんな女じゃない事くらいわかってるけど。
ちょっとでも、俺の事、
男として見てくれてたのかなって。
少し期待したりしちゃった。
「え、ゆうくん、無視ですか?」
俺の頭をガクガクと揺する彼女。
彼女は、俺の、彼女。
に、なりました。
「ゆう、り。」
俺から離れてホラゲーをやり始めた優璃に話しかけ、
背中をつつく。
それに驚いたのか肩をびくりと震わせ、
俺の方に振り返る彼女。
「何よ、びっくりした!」
君が熱中しすぎなんですよ、
そう言いたかったけどそれをこらえて。
彼女の隣に座り、俺も某リモコンを握る。
途端に某リモコンが震えだし、ボスイベントが。
何故か驚かなかった俺は画面に向きなおる。
隣の小動物は眉を下げながらも画面にくらいついている。
プっと笑いをふきだしながらも俺は優璃の頭を撫でた。