どうしてこんなにも。




しばらくご機嫌斜めだった優璃だが。

俺はそんな彼女を放置して昼寝をした。


---


俺は優璃を呼んでいて、

それでも優璃は気付いてくれなかった。


「優璃!!優璃、!」


俺たちは学校に居て、

優璃は友達と話している。


俺は優璃に近づこうと手を伸ばし、

そして足を動かす。


が、俺の足も腕も動かず、

俺はただ動く口を必死で動かし、優璃に向かって叫ぶ。


「優璃、!

なんで気付いてくれねぇんだよ!!」


俺がやけくそになってそう叫ぶと、

やっと優璃がこっちを振り向く。


しかしただ不思議そうな顔をするだけ。


「ユウリ、って、私の事?」


口を開いたかと思えばそんな発言。

俺の事がわからないのか。


あぁ、そうか、夢だ。

優璃が当たり前に俺の名前を呼んでくれないなんて。


彼女の瞳に、

俺が映らないなんて我慢ができない。




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