だってキミが好きだから。
あまりの彼女の迫力に言葉を失っていると、彼女は白い歯を見せてニコリと笑った。
「とりあえず、臨海中は要注意だよ。以上、忠告終わり」
「は、はぁ」
曖昧に返事をすれば。
またわたしはりっちゃんに腕を引かれて歩きだす。
広い生徒用玄関を抜ければ、これまた広い廊下がある。
その迷路のような廊下を進むと、階段があって、4階まで上がればわたしたちの教室だ。
案外遠いな、教室。
教室の前まできて、ぼんやりと思った。