お隣サマ。


「……あっ、ごめんなさい!!
あたし、えらそうなことベラベラ喋っちゃって……

気にしないでくださいっ」


慌ててあたしは会沢さんに謝った

だけど会沢さんは首を横にふって否定した



「ずっと……言ってくれる人を待ってた
親父は親父、俺は俺って……評価してくれる人……」



会沢さん……もしかして…泣いてる?


「あは……女の子の前でおじさんが泣いても気持ち悪いよね……っ」


頬に伝う涙をぬぐう会沢さん
ずっと、1人きりで耐えていたんだ



涼太くん……あたし間違ってないかな?









あたしは立ち上がり会沢さんのそばへ行った

そして、そっと会沢さんを抱き寄せた




「……もう1人で抱えないでください
あたしにとって瀬川真司は会沢さんだから……」

「ちづるちゃん……」









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