お隣サマ。


先輩の肩を掴んだその人はグッ、と後ろに先輩の体を持っていった

酔ってるせいもあって、受け身を取れなかった先輩はだらしなく尻餅をつく


「ここ人気ないから確かにキスするにはベストかもだけど、時々俺みたいな変わった人が通るんだよねー

目の前でキスシーン見せられたら誰でも嫉妬しちゃうよー」

「会沢さん……」



そこにはいつもと変わらない軽い冗談をかます会沢さんがいた

「あれあれ~
でも彼女嫌がってるみたいよ?
てかそもそもこの子君の彼女?」

「うっせぇっ。他人は黙ってろよ!!
せっかくいいとこだったのに邪魔すんな!!」


わめく先輩に会沢さんはしゃがんで目線を合わせた



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