お隣サマ。

▼離れた距離



それからしばらく経った

相変わらず会沢さんとはすれ違いの日々だけど、どこか心が軽くなっていた


本格的に寒くなりはじめ、あたしの部屋にもとうとうストーブが出された


「栞ーっ、この間栞の家行ったとき、あたしルーズリーフ忘れなかった?」

『ルーズリーフ?
あ、もしかして白いファイルのやつ?』

「あ、そうそうそれ!!
必要になっちゃって……今から行ってもいい?」

『はいはい、待ってるわ』



ごめんね、とあたしは電話をきるとすぐにブーツに足を入れた

外寒そうだな~……



そう思いながらドアを開けたときだった

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