お隣サマ。
「あっ!!」
目の前の影にあたしは思わず肩をビクッとさせる
「ずいぶん慌ててるみたいね」
――――――え?
そこにはマフラーで口元を隠した会沢さんだった
外を歩いてきたのか鼻が赤くなっている
「こんにちは……あ、えと…友達の家に忘れ物しちゃって…あはは」
「そっか。なんか元気そうで安心した」
「え……?」
会沢さんはいつもと変わらない笑顔であたしをみる
「最近顔合わせても元気無さそうだったから心配だったけど、もう大丈夫みたいだね」
「あ、はい……心配かけてすいませんでした」
よかった……やっぱりあたしの選択間違ってなかった……
「じゃああたし行きますね」