お隣サマ。
雪さんに案内された先は、ホテルの大会場だった
中には人がたくさんいて、楽しそうに雑談をしている
年齢層からみても明らかにあたしと涼太くんは浮いていた
「あの、あたし場違いなんじゃ……」
「なに言ってるのよ
招待状は瀬川真司のファンである小説家や出版関係者、それと瀬川真司に関わりのある人たち
あなたは関わりのある人でしょ?」
雪さんが言った瞬間、会場が暗くなった
あっという間に雪さんの顔が見えなくなる
「大変長らくお待たせしました
これから、瀬川真司新作出版記念パーティーを始めます」