お隣サマ。
目を開けるとスーツに身を包み、髪の毛をしっかりセットした会沢さんがいた
特別緊張しているようにも見えないけど、その瞳はなにかを決心しているようにみえた
「驚く方も多いと思います
今日はそのつもりでこの場を借りて顔をだし、全てを話すことにしました」
チラリと会沢さんがこっちをみた気がした
きっと気のせいなんだろうけど……
「瀬川真司は元は僕の父、会沢健一郎が使っていた名前でした
僕にとって父は誇りであり憧れでした」
静かになった会場で、会沢さんの声があたしの耳に入ってくる