お隣サマ。
「親父は親父のやり方、俺は俺のやり方で小説を書くことが正解だった
ま、俺が言うと都合よく聞こえるけどね」
会沢さんは夜景を見ながら口を開いた
あたしは会沢さんの隣に歩み寄る
「間違ってるとか、そういうんじゃないと思いますよ」
「え……?」
「あたしは、瀬川真司がみんなから愛される作家になってほしかったからと思います
会沢さんの才能はお父さんが一番よく知っていたから……
だから、新しい瀬川真司を作りたかったんじゃないですか?」
キョトン、とした会沢さんの表情が次第に緩んでいった
そして最終的には顔を隠して肩を震わせてる
「あたし何か変なこと言ってましたか?
っていうか笑わないで下さいよ!!恥ずかしいじゃないですか!!////」