お隣サマ。
すっかり暗くなって夕飯時になった頃
ピンポーン
インターホンの音が中の部屋に響く
――――――ガタッ
中から物音がして、つぎの瞬間ドアがゆっくり開いた
「あれ、ちづるちゃんだ」
中から出てきたのは会沢さん
ま、会沢さんの部屋のインターホン鳴らしたから当然だけど
「あの、紅茶飲みました。
すごく……おいしかったです」
視線を下におとしたままあたしはぶつぶつと呟くようにお礼を言った
「あ、ホント?
口にあったみたいでよかった。」
「いえ……あの、これ。
紅茶のお礼です」
そう言ってあたしはお皿を差し出した
「あ、煮物だ♪もしかして作ってくれたの?」
「……口に合うかわかんないですけど」