お隣サマ。
「あ、お友達?
それならちょうどいいじゃん」
ニコッと笑った会沢さんはあたしの手に箱を乗せる
「じゃあ、俺はこれで「あのっ!!」
開きかけたドアがとまり、会沢さんが振り返る
「あたし、ちづるの友達で大野栞っていいますっ
お名前聞いてもいいですか?」
「栞ちゃんね
俺はちづるちゃんの隣に住んでる会沢拓です。よろしくね」
「はい♪こちらこそっ」
こっちをチラリと見た栞は次にとんでもないことを言い出した
「あぁっ!!これ、すっごい有名なケーキ屋さんじゃないですかっ
せっかくだし、会沢さんも一緒に食べましょうよ♪ね、ちづる」
はいぃっ!?
「ね?」
もう一度口調を強くしていう栞に返す言葉は1つしかなかった
「どうぞ……」