お隣サマ。
「あ、俺そろそろ行かなきゃ
このあと約束があって。急に押し掛けてごめんね」
時計を見た会沢さんは思いだしだしたように立ち上がった
「いや、全然……」
「今度は俺の家に招待するよ
きっとちづるちゃんの好きな本がそろってるから
じゃあ、お邪魔しました」
そう言うと、会沢さんはドアをあけて出ていった
誰もいなくなった部屋
さっきまでの話し声が嘘みたいに部屋は静寂に包まれた
「片付けしなきゃ」
ん……?