お隣サマ。
「これ、ありがとうございます。それでは」
「あぁっ、ちょっと待って!!」
会沢さんは閉めようとしていたドアを掴んだ
って、これ近所の人からみれば変な方向に話がいっちゃいそうなんだけど……
「実は……しばらく甥がくるんだよね」
「甥?」
なんであたしにそんなこと言うんだろう?
「その甥がさ、また一癖あるというか……あ、子どもは好きだよ!?
ただ、そいつだけは手に負えなくて……
もしかしたら迷惑かけるかも知れないから、先にそれを謝っておこうと思ってさ」
苦笑いを浮かべる会沢さん
なんだ……そういうことか。
「気にしないでください
あたし、これでも3人姉弟の一番上だったし、そういう環境には慣れてますから」
「そう、それならよかった
午後からくるから、しばらくうるさくなるけどよろしくね」