お隣サマ。
「こっちいく!!」
「えっ、涼太くん!!
走ったら危ないよっ」
あわてて腕を伸ばして涼太くんを引き戻す
そこに角からカートを引いた人がでてきた
ふぅ、よかったあ……
「涼太くん、いきなり走ったら危ないでしょ
他の人にも迷惑になっちゃうからダメだよ」
「そうだぞ、涼太
ちづるちゃんが止めてくれなかったら、今ごろカートにぶつかってたんだよ」
「ごめんなさい……」
シュンとする涼太くん
あたしはその頭を優しくなでる
「次はもうやっちゃダメだよ」
「うん」
笑顔に戻る涼太くんの手をあたしは握った
小さな手が握り返してくれる
なんか嬉しい……