きゅーぴっど②
理解
...次の日の放課後、
あたしは昨日声をかけた人と一緒に歩いていた。
見た目も爽やかでかっこいいけど、気さくな人で
話していてとても楽しかった。
「ん~~!楽しかったぁ!」
男の人と別れる時間には、辺りは真っ暗になっていた。
流石にこんな暗いなか歩くのも怖いので、
あたしはルンルン気分ながらも早足で家へと急いだ。
「……?」
ふと、あたしは背後から視線を感じ
歩みを止めた。
だけど後ろには誰もいなく、
暗いなか街灯に照らされたコンクリートの道しかなかった
ぶるり、とあたしは身体を震わせた。
『やだ、なんか怖い…』
あたしは直ぐに急ぎ足でその場を立ち去るが
背後からの視線は止むどころか、
だんだんと絡み付くような悪質なものとなっていく。
『――なに、この視線!?』
人一人いない暗闇で、あたしは必死に走った。
ハァハァと息が荒いが、今はそんなことに構っていられない。
必死にその視線から逃れようと足を速める。
すると、突然後ろからグイッと腕を引かれて
近くの路地裏に引っ張りこまれた。