きゅーぴっど②
「……っひ!」
殺される、瞬間的にそう思い
あたしはよりいっそう暴れる
が、祐太郎はそれでもあたしを離さない。
祐太郎は片手であたしの首を押さえつける
ヒュ、と音を立てて息が止まった。
あたしは息が出来ず、必死にもがくが
次第に意識が朦朧としてくる。
《…恋愛は人を変えるんだぜ?
良くも、悪くも……な》
昨日の、少年の言葉が頭に浮かんだ。
――――…ああ、そういうことか……。
あたしはそう思いながら、薄れゆく意識の中
ナイフを振りかぶる祐太郎の姿を最後に
ゆっくりと、瞼を閉じた。