きゅーぴっど②
「……待てよ」
唐突に、首を絞めていた手が離れた
あたしは目を開けて、その場で激しくむせる。
息が、吸える。
あたしは、絞められた首をさすりながら
正面を見据えた。
あたしの目の前、
つまりあたしと祐太郎の間に割り込んできたのは
―――…昨日の少年だった。
「…あ…っ………!」
あんた、何でここに…
そう言いたかったが、喉がツキリ、と痛み
声にできなかった。
祐太郎は、いきなり現れた謎の乱入者に戸惑いの顔を浮かべていた。
「だ、誰だお前はッ!!」
そう取り乱す祐太郎に、顔は見えないが、
少年は動じずに
「俺は…通りすがりの通行人A、かな」
と言い放った。
瞬間、少年は素早く祐太郎を地に沈めた。
「……!」
頭を打ったらしい祐太郎は、その場で気絶してしまった。