きゅーぴっど②
好き、大好き、愛してる
恋愛は、そんな一言で表すことが出来ないくらい複雑だ。
もっと甘酸っぱくて
もっと切なくて
そして時に、人を狂わすほど……
あたしは、そんな恋愛をしていなかった。
うわべだけで、他人任せで
とても、身勝手な
そんな幼稚な恋愛
「……あたしは、バカだ…」
確かに、殺されそうになったときは
正直怖かった。
でも、祐太郎をそうさせたのは
祐太郎を本気で好きになろうともせず、
無下に扱ったあたしのせい。
狂うほど、あたしを好いてくれていた祐太郎
あたしを殺そうとするほど、あたしを本気で愛してくれていた祐太郎
そんな祐太郎に
あたしは、何をしていたんだ。
「ごめんなさい……」
真っ暗闇のなか、天使と少女が寄り添っているのを、
月だけが、見ていた。