きゅーぴっど②

本気の恋愛




「……とは言ったものの、まず本気の恋愛って、どうすればいいの?」


朝、あたしは学校への通学路を正樹と歩いていた。

昨日“本気の恋愛をさせる”と言っていたが
はっきり言ってどうすればいいのか分からない。

だから、隣で欠伸をする正樹に聞いてみた。


「……お前、あまり外で俺に話しかけない方がいいぞ」
「え?なんで?」


眠たそうな顔でそう言った正樹に、
あたしは意味が分からないと言う様子で聞いた。


「俺は天使だからな
本来俺の姿は、依頼人のお前以外は見えないんだ」


確かに、初めて会ったとき
お兄ちゃんには正樹の姿は見えていなかった。

……でも、


「え?
だって昨日、祐太郎は見えてたじゃない」


そうだ、確かに昨日
祐太郎は間に入ってきた正樹に「誰だ」と言っていた。


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