きゅーぴっど②
エピローグ
斎藤正樹side
《……で、強制送還か…》
「正確にいったら、飛ばされましたね」
中川桜の家から遠く離れた場所
そこに正樹はいた。
《ルールを破ったものには、無期限の謹慎処分を言い渡されるとは聞いていたが…》
「俺の場合、どこか無差別に飛ばされて
しかも天界に帰れなくなってるみたいです」
俺がそう言うと
電話越しにはあ、と重い溜め息が聞こえる。
《……分かった、わたしもこっちで何とかする》
「ありがとうございます、班長」
そう言うと、電話が切れた。
「…まいったな」
俺はその場でぐっと背伸びすると、
溜め息をついた。
―――…まさか、こんなことになるとは
すると突然、通話を知らせる着信音が鳴った。
俺は呼び出し人の名前を見て「うげ」と言いながらも
しぶしぶ電話にでた。