きゅーぴっど②



まだもう少し話してたいんだけどなぁ、
とブスくれる相手を無視し、「はやく話せ」と急かした。


すると、相手は急に黙り込んだ

それに俺が「おい」と言うと


《あー、うん……

今回の正樹の依頼、色々面倒臭い上に…

依頼人が正樹の得意としない、むしろ相性が悪い人間かもしれないのよ……》


と珍しくこいつにしては歯切れの悪い話し方をしていて、
俺は眉をひそめた。


「どういうことだ?」
《正樹ってさ、一途な子とか、恋愛に真剣な子にはすごく協力するけど……恋愛に対して真剣に向き合わない子は嫌いでしょ?》



……さすが、伊達にストーカーやってないな…

と俺は思わず苦笑いを浮かべる。


「――…で、今回の依頼人がどうかしたのか?」


こいつがわざわざ俺に電話するということは、
相当面倒臭いんだろうなー、と俺は会う前からテンションが下がった。


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