きゅーぴっど②
そんなことがあって早二年
僕は彼女に声もかけることも出来ずに
卒業を控えていた。
そんなある日、
先生の手伝いをしていて帰りが遅くなってしまった僕は
廊下を歩いていた。
すると、ある教室を横切ろうとしたとき
机に向かってなにか難しい顔で唸っている彼女を見つけた。
「………手伝おうか?」
気がつくと、声をかけていた
引っ込み思案な僕が、だ。
すると彼女は、そんな僕をぽかんとした顔で見て
「ほんとに?ありがとう」
そう言って顔を綻ばせた。