春をありがとう


――もしもし?

「お母さん?」


電話の向こうの声は確かにお母さん。

でも、確かめずにはいられなかった。


――美春じゃないの・・・どうしたの?

「どうしたのじゃないよ・・・今どこにいるの?」

――どこって・・・玄関の前だけど。


うそ・・・。
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