春をありがとう
「愛理さん、私は駄目な子なの。ずっと家族を失った恐怖から逃げられないでいるの。ずっと学校と院内学校を行き来してたの。またいつ発作が起きるか分からないの・・・」
愛理さんと太陽は静かに聞いてくれている。
「ずっと他人と関わるのを避けてきたの。最近やっと仲のいい子が2人できたの。そんな私でもいいの?」
私は不安だった。
また再び家族を失ってしまう時が来るんじゃないかって。
この2人にまでいなくなられたら、私は今度こそ駄目かもしれないって思った。