TATTOOー愛情ー
「ホームステイ先へは僕の車で送って行きます」


「ありがとうございます」


「学校にも鈴木さんの事情を話して、明日から通えるようにしましたから」


「・・・はい」


「どうしました?少し元気が無いようですが?」


「実は・・・」


そしてあたしは田村さんにジャックから仕事に誘われたことを話した。


「そうですか。確かにいいキウイエクスペリエンス(ニュージーで出来る経験)だと思いますが、そのマオリの家族は本当に安全ですか?ここオークランドではマオリによる犯罪も増えていますからね」


「はい。2日間でしたが良くしてもらったので大丈夫だと思いますけど・・・」


「学校側に話せば入学時期はずらせるかもしれませんが、ホームステイにも都合があるので今回の家には入れないかもしれませんよ」


「そうですよね。でも、キウイフルーツのパッキングってシーズナルジョブ(季節労働)だから今しか出来ないと思うんです。勉強は学生ビザに切り替えても出来るし・・・」


「分かりました。それじゃあ今から学校に電話して確認を取ってみます」


そう言うと田村さんは携帯を取り出して学校に電話をかけた。
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