ねぇ、好き。
プロローグ
桜がひらひら舞ってコンクリートの地面にそっと着地する。
私はその落ちた桜の花びらでいっぱいの地面を歩く。桜の花びらで地面がピンクに染まっている。
学校の校門に近づくにつれて私の心臓がドクンドクンと脈打つ速度が速くなる。
壊れそう…
校門に着く頃には私の心臓は張り裂けそうだった。
ちらっと校門の右側を見ると彩和高校と書いてある。横には挨拶運動で体格のいい先生が立っていた。
今日から、変わらないと…
中学生の、暗かった私から!
「おはようございます!」
校門に立っている先生に笑顔で挨拶をする。
先生は一瞬目を丸くしたが、「おー、おはよう!」と笑顔で挨拶を返してくれた。
入学式の時に新1年生の担任を紹介された時の記憶を探る。
体育の先生だっけ…
下駄箱で中履きに履き替えて教室へと向かう。