スイートルームの許婚
「・・・私もあなたは優秀な方だと認めてますが…由可奈との婚約に一度断った前例があります」



「それは…」


「・・・由可奈は大事な私たちの一人娘…。私の親戚のご子息にあなたと同じ歳で既にマカオでは有名なホテルの支配人している者がいます」



「・・・」


「私はご子息と由可奈をいずれ、見合いさせるつもりです。あなたには諦めて頂きたいんです」


俺の同じ歳でホテルの支配人!?



「すまないねぇー…愛斗君」


「承知しました…」


「…と言うコトで由可奈の世話人は解消…。コンシェルジュの仕事に集中してくれ」



「はい」


俺は何も反論せず、社長室を出た。





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