スイートルームの許婚
俺はエマさんファミリーと明日、ディナーを食べる。



宗教上の理由で食事は制限されてると思うけど、エマさんたちの感謝のキモチは邪険にはできない。


俺は片瀬に誘われて、ここホテルのラウンジBARに。


カウンターの中では俺を総長と崇める大ちゃんの姿が…


大ちゃんはラウンジのカウンターの中で、クールフェイスに、シェーカーを振ってカクテルを作る。



「お嬢様とトーガは高校が一緒だったらしい」


「そうなのか?それは偶然か?片瀬」


「そこまでは…知らないけど」


「お疲れ様…」


俺の空いた隣の席に藤沢さんが座ってきた。


仕事モードの彼女はゆるやかに巻かれた長い髪を後ろで一つに束ねている。


プライベートで、髪をおろした姿を見たのは初めて。








< 131 / 289 >

この作品をシェア

pagetop