スイートルームの許婚
俺と藤沢さんは残された。



店内に流れるBGMはクラシックの音楽。


「・・・」
「・・・」


俺たちはほとんど初対面だから、話すコトは何もない。



「小早川さんって…モテるでしょ?」


「え、あ…そんなコトは・・・」


アメリカでは女性よりも男性にモテていた。


カルアミルクについでにストロベリーミルクまで飲んでしまった。


さっきから出るのは欠伸ばかり。


俺たち二人は大ちゃんに『さよなら』を言って、店を出た。


店内を出てもしばらく続く薄明かりの照明。




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