スイートルームの許婚
「私とは遊びだったんですか?」



来たよ。いちばん、訊かれたくない質問。


誘ったのは藤沢さんの方で。

俺はそれに便乗しただけ。


「困った顔も…ステキ…」


藤沢さんは俺との、距離を近づける。


俺は距離を離そうと後ずさるけど、後ろの棚に背中をぶつけた。


これ以上は逃げられない。


藤沢さんはやっぱり、肉食系。


完全に俺は獲物にされている。


パントリーの扉が開き、誰かが入って来た。


「総長?」









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