スイートルームの許婚
今度はドタキャンしないかなと不安に駆られた私だけど、愛斗は約束通り、夜、スイートにやって来た。



「来たぜ」
私服姿の愛斗。

足の長い愛斗は細身のジーンズがとっても似合う。


「あ、うん…」


「入って」


私は心臓をドキドキさせながら、愛斗を部屋に招き入れようと、扉を大きく開けた。



「あれ?」


「!?」


凪君が左手に紙袋を持って、現れた。



そう言えば…私…凪君とーーー・・・



「どう言うコトだ?由可奈」


「あ・・・」


愛斗の表情に暗雲が立ち込めてくる。





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