スイートルームの許婚
「俺、お嬢様と話があるんだけど…小早川さんは何?」



「何って?」



凪君の様子がいつもと違う。

人当たりのいい凪君が愛斗に冷たい態度。



「昨日、部屋に藤沢さんを招き入れていたじゃん」



凪君も萌ちゃんと愛斗のコトを知っていた。



「俺、小早川さんの部屋の隣なんだけど。うるさくて眠れなかったよー」



な、凪君ーーー・・・!?


その言葉だけで、私の脳内はあらぬ妄想で満たされてゆく。



「・・・藤沢と寝たコトは認める。由可奈だって知ってる…」



「今夜はお嬢様ってワケ?」


「それは・・・」













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