スイートルームの許婚
「栗原お前は今…何してるんだ?」



「俺は『万事屋』だ…」


「はっ!?」


俺は驚きで、瞳を見開く。


「一応…京大の医学部は卒業して、医師免許は取ったが…医者は面白くなくて…今は何でも屋をしている。主に探偵業がメインだ…」



栗原は俺に名刺を渡した。



「『栗原探偵事務所』…代表取締役・栗原洋貴」


「従業員は俺を入れて、3人ほどの事務所だが…何か調べたいコトはあれば、なんなりと相談しろ。小早川…秘密は厳守、報酬は同級生割引にしてやる」



「あ、そうか~」

名刺をもらったし、俺も上着の隠しポケットから、名刺入れを出し、栗原に名刺を1枚渡した。



「『ドラゴンホテル東京ベイ』コンシェルジュ部門サブチーフ・小早川愛斗…お前…由可奈お嬢様のホテルで働いてるのか?」



栗原の口から由可奈の名前が出てくるなんてどういうコトだ?








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