スイートルームの許婚
* * *

週末のブライダルフェアの代役を立てるコトが出来なかった。


俺仕様にタキシードは作られていたから。


「急な話だなぁー」


サロンで俺は淡いブルーのタキシードを試着。


速水社長が俺のタキシード姿を見つめる。



「退職して次の就職先は、あるのか?」


「それはまだ…一度…実家の熱海に戻ろうかと…」


「熱海に行くなら横浜に来いよ…俺の知り合いを紹介してやる…」



速水社長の知り合い?



「今よりも好条件で雇ってくれるかも…もともと俺はお前をヘッドハンティングする目的で近づいた」



「・・・えっ!?」












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