スイートルームの許婚
断りもなく奪われる唇。



1ヵ月ぶりの再会で、愛斗のキモチは私と同じで高揚していた。



「ん、あ…」


息もまともに継げない濃密なキスだけど。

その息苦しさすら、激しいキモチの昂ぶりだと解釈して、逆に愛しさに変わっていく。



角度を変え、何度も、愛斗に唇を奪われた。


卑猥な糸が引いて、ようやく愛斗の唇が離れる。


「そのスーツ…似合う…メイクまでして…ウエディングドレス姿のお前と同じくらいキレイに見える・・・」


サラサラと褒め言葉をくれる愛斗に、私のほうが頬を染める。



「たくっ~お前…俺が信じられないか?」


「え、あ…」


「栗原のコトだ」


甘い雰囲気の愛斗が急に怒り始める。






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